Japanese
English
症例報告
ビリンが陽性を示した二次性Paget現象を伴う肛門管癌の1例
A case of anal canal carcinoma, associating secondary perianal Paget phenomenon, which showed positivity of villin on immunohistochmeical investigation
國行 秀一
1
,
松村 泰宏
1
,
平田 央
1
,
前川 直輝
1
Shuichi KUNIYUKI
1
,
Yasuhiro MATSUMURA
1
,
Chika HIRATA
1
,
Naoki MAEKAWA
1
1大阪市立総合医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Osaka City General Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
ビリン
,
肛門管癌
,
Paget現象
Keyword:
ビリン
,
肛門管癌
,
Paget現象
pp.313-317
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204377
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 84歳,男性.肛囲皮膚に疼痛を伴うびらんが出現し,当科を受診した.皮膚生検で肛囲皮膚にPaget細胞が表皮内に散在性に分布していた.免疫組織学的検索ではPaget細胞はPAS・alcian-blue染色陽性,免疫組織学的にCEA,CA19-9,EMA,サイトケラチン7,サイトケラチン20,ビリンが陽性,GCDFP-15,S100蛋白,HMB-45,androgen receptor陰性であった.肛門管癌の肛囲pagetoid現象と考え,当院消化器外科に紹介した.肛門管癌の診断で,腹部会陰式直腸切断術が実施された.病理組織学的所見で管状腺癌・粘液細胞癌・低分化腺癌の像が確認された.自験例ではビリン陽性であったことから,腸粘膜由来の癌による皮膚浸潤と診断した.ビリンは乳房外Paget病との鑑別に有用である.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.