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文献紹介 中等症から重症の成人アトピー性皮膚炎患者に対するデュピルマブを用いた治療
八代 聖
1
1慶應義塾大学
pp.158
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204309
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IL-4とIL-13を阻害する完全ヒトモノクローナル抗体であるデュピルマブ(dupilumab)は,好酸球増多を伴う喘息の患者で有効性が認められている.Th2細胞を介して誘導されるこれらサイトカインをデュピルマブにより阻害することは,アトピー性皮膚炎などのTh2関連疾患の治療に有用である可能性がある.
本論文では,局所ステロイド外用およびカルシニューリン阻害薬による治療にもかかわらず中等症〜重症を呈する成人アトピー性皮膚炎患者を対象に,ランダム化二重盲検比較試験を行い,デュピルマブの有用性につき評価している.デュピルマブを単剤療法として投与する4週間の試験2つと,12週間の試験,さらに局所ステロイド外用と併用する4週間の試験で評価を行い,湿疹面積・重症度指数(EASI),研究者による総合評価指数,掻痒,安全性評価,バイオマーカー値(血中TARC,IgE)を評価項目とした.
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