Japanese
English
症例報告
乳癌:自験2例と免疫組織化学的検討
Breast Carcinoma:Report of Two Cases with Immunohistochemical Study
三浦 俊祐
1
,
高橋 博之
1
,
高橋 誠
1
Shunsuke MIURA
1
,
Hiroyuki TAKAHASHI
1
,
Makoto TAKAHASHI
1
1札幌医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Sapporo Medical College
キーワード:
原発性乳癌
,
免疫組織化学
,
S−100蛋白
,
β2マイクログロブリン
,
炎症性
Keyword:
原発性乳癌
,
免疫組織化学
,
S−100蛋白
,
β2マイクログロブリン
,
炎症性
pp.1327-1331
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204264
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原発性乳癌(症例1:74歳,女)と続発性乳癌(症例2:41歳,女)の各1例を経験し,免疫組織化学的検討を加えた.症例1はscirrhus carcinomaで皮膚科で診断された稀な例,症例2は転移性乳癌では稀なinflammatory carcinomaであった.免疫組織化学的検索の結果は以下のごとくであった.i) S−100蛋白はα,β鎖とも症例1にのみ不均一に陽性であった.ii) epithelial membrane antigen, keratin, neuron specificenolaseはいずれでも陽性であった.iii) CEAβ2—microglobulinは症例1のみ陽性であった.iv) vimentinは両症例とも陰性であった.これらの結果は両症例の上皮性腫瘍としての性格,分化度を反映しており,複数の抗体の組み合わせによる検討は鑑別診断の上で有用と考えられた.
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