Japanese
English
原著
Combination Methodによる血漿交換療法が著効を示した水疱性類天疱瘡の1例
A Case of Bullous Pemphigoid Successfully Treated with Plasma Exchange Using a Combination Method
山田 裕道
1
,
三浦 淳子
1
,
沼田 和代
1
,
矢口 均
1
,
高森 建二
1
,
小川 秀興
1
Hiromichi YAMADA
1
,
Junko MIURA
1
,
Kazuyo NUMATA
1
,
Hitoshi YAGUCHI
1
,
Kenji TAKAMORI
1
,
Hideoki OGAWA
1
1順天堂大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
pp.609-614
発行日 1988年7月1日
Published Date 1988/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203923
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
症例は48歳女性,水疱性類天疱瘡.ステロイド剤,免疫抑制剤による治療に抵抗を示したため,我々の考案したcombination methodを用いて血漿交換療法を施行した.1日平均処理血漿量は約1,600ml,週2〜4回,2カ月間に計9回の血漿交換を行うことにより,抗体価の減少に伴って臨床症状の著明な改善を認めた.Combination methodとは,遠心分離法によって分離された血漿を濾過膜に通すことにより,血漿に含まれる旧己抗体を比較的選択的に除去し,その他残存せる自己血漿中の有用成分は,洗浄された血球成分と共に返却する方法である.本法は従来の遠心分離法と二重濾過法の欠点を補い,両者の利点を併せ有しており,今後,血漿交換適応症例に推奨されうる新しい方法と考えられる.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.