Japanese
English
症例報告
ルポイド型自己免疫性肝炎と慢性甲状腺炎を合併したCRST症候群の1例
A Case of CRST Syndrome with Lupoid Type Hepatitis and Chronic Thyroiditis
沼田 和代
1
,
今井 龍介
1
,
山田 裕道
1
,
高森 建二
1
Kazuyo NUMATA
1
,
Ryusuke IMAI
1
,
Hiromichi YAMADA
1
,
Kenji TAKAMORI
1
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
CRST症候群
,
ルポイド型肝炎
,
慢性甲状腺炎
,
抗セントロメア抗体
Keyword:
CRST症候群
,
ルポイド型肝炎
,
慢性甲状腺炎
,
抗セントロメア抗体
pp.1125-1128
発行日 1989年10月1日
Published Date 1989/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204227
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48歳女性,手指の皮下石灰化,レイノー現象,手指硬化,頸部から前胸部の毛細血管拡張の4症状と,免疫学的に抗セントロメア抗体が陽性であることよりCRST症候群と診断した.また,肝機能障害,高γグロブリン血症,抗核抗体・抗DNA抗体陽性,肝生検の所見などによりルポイド型自己免疫性肝炎(ルポイド型肝炎),さらにサイロイドテスト・マイクロゾームテスト陽性,甲状腺吸引生検の結果より,慢性甲状腺炎の合併も認められた.これら免疫学的異常値は,ステロイド剤によく反応し,約8カ月の治療により正常化した.CRST症候群,ルポイド型肝炎,慢性甲状腺炎という3種の自己免疫性疾患の併発は極めて稀で,我々が調べ得た限りでは本症例が本邦第1例である.
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