Japanese
English
原著
妊娠を契機に増大した悪性黒色腫の1例
A Case of Malignant Melanoma Developed During Pregnancy
八木沼 健利
1
,
小澤 雅邦
1
,
上出 良一
1
,
新村 眞人
1
Taketoshi YAGINUMA
1
,
Masakuni OZAWA
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
pp.1167-1169
発行日 1988年12月1日
Published Date 1988/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204017
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妊娠を契機に増大した悪性黒色腫の1例を報告した.24歳,女性.約10年前に右耳前部の米粒大黒色斑に気づく,6年前の第1子妊娠時にやや拡大かつ軽度隆起した.さらに1年前の第2子妊娠中にも増大し15×10×15mmの易出血性有茎性黒色腫瘤となり近医で単純切除された,悪性黒色腫の病理組織診断にて当科紹介さる.治療として前回手術瘢痕を中心とした広範囲切除術およびリンパ節廓清術を施行したところ,右耳前部リンパ節に転移を認めpT3,N1,M0と診断.術後療法として化学療法および免疫療法を行い経過観察中である.本例を中心に悪性黒色腫と妊娠の関係について文献的考察を加えた.
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