Japanese
English
原著
インターフェロン局注によりHSV抗原の消失と腫瘤の退縮を認めた開口部形質細胞症の1例
A Case of Plasmocytosis Circumorificialis Successfully Treated with Topical Injection of IFN-α
中島 澄乃
1
,
内藤 勝一
1
,
森岡 眞治
1
,
岩原 邦夫
1
,
小川 秀興
1
Sumino NAKAJIMA
1
,
Katsuichi NAITO
1
,
Shinji MORIOKA
1
,
Kunio IWAHARA
1
,
Piti PALUNGWACHIRA
1
,
Hideoki OGAWA
1
1順天堂大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
pp.1011-1015
発行日 1987年11月1日
Published Date 1987/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203791
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74歳,女性の陰部に生じた開口部形質細胞症の1例を報告した.自験例では,典型的な病理組織像の他に,螢光抗体法直接法にて,病変部表皮上層にherpes simplexvirus (HSV)抗原を認めた.5年前より副腎皮質ホルモンの局注,外科的療法,冷凍凝固療法等を反復施行するも再発を繰り返すため,今回,インターフェロンαの局注を試みた.その結果,腫瘤の著明な縮小を認め,同時に扁平化した病変部では,螢光抗体法でHSV抗原の消失を認めた.以上より,本症例では,治療としてインターフェロンαの局注が極めて有効であったこと,また本症の成因としてHSV感染が関与している可能性が示唆されたので報告した.
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