Japanese
English
原著
Prostaglandin E1が著効したScleredemaの1例—Scleredema AdultorumとDiabetic Scleredemaの本邦報告例の統計的観察
A Case of Scleredema Treated Successfully with Prostaglandin E1
安田 仁子
1
,
伊藤 正俊
1
,
清水 文子
1
,
関根 万里
1
,
岡島 晶子
1
Itsuko YASUDA
1
,
Masatoshi ITOH
1
,
Ayako SHIMIZU
1
,
Mari SEKINE
1
,
Syouko OKAJIMA
1
1東邦大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Toho University School of Medicine
pp.1005-1009
発行日 1987年11月1日
Published Date 1987/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203790
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40歳,男.約20年前より項〜上背に板状硬化局面あり.組織学的に結合織増生を主体とし,線維間にヒアルロン酸の沈着を認めた.75g GTTで境界型を示したが,糖尿病の診断基準には当てはまらないこと,再発性扁桃炎があること,発症年齢が若いことよりscleredema adultorum (SA)と診断.ProstaglandinE1静注により皮疹の軽快をみた.また,SA 51例とdiabetic scleredema (DS)92例の本邦報告例を集計し臨床的相違点を検討した.SA, DSともに性差は認めなかった.20歳未満の発症例はSAでは27%認めるのに対し,DSでは1例も認めなかった.硬化が項,上背,肩に限局するものは,SAでは15%,DSでは92%であった.2年以内寛解例をSAの65%にみるのに対し,DSでは92%が2年以上持続している.
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