Japanese
English
原著
全身性強皮症の経過中に慢性関節リウマチを併発した症例
A Case of Progressive Systemic Sclerosis (PSS) with Rheumatoid Arthritis (RA)
水谷 仁
1
,
清水 正之
1
Hitoshi MIZUTANI
1
,
Masayuki SHIMIZU
1
1三重大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Mie University School of Medicine
pp.491-495
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203694
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
51歳,農婦.進行性全身性強皮症(PSS)の発症5年後にリウマチ性関節炎(RA)を併発した症例を報告した.PSSは抗Scl−70抗体陽性のproximal sclerodermaを有する典型例である.RAはPSSがステロイド投与により軽快を示していた経過中に発症したもので,糜爛性関節炎と関節変形を有するほか,発症と同時にリウマチ因子が陽性化を示し,ARAの診断基準8項目を満足する典型的なものである.特異所見が乏しいRAと,関節症状の高頻度なPSSでは,明らかなオーバーラップと断定出来る症例は少なく,今後の症例集積の指標となりうると考えた.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.