Japanese
English
原著
多発性皮膚平滑筋腫の1例
A Case of Multiple Piloleiomyoma
大沢 純子
1
,
宮川 加奈太
1
,
中嶋 弘
1
Junko OSAWA
1
,
Kanata MIYAKAWA
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University, School of Medicine
pp.337-340
発行日 1987年4月1日
Published Date 1987/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203644
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46歳,女性,子宮筋腫の既往のある典型的な多発性皮膚平滑筋腫の1例を報告した.10年前より左前腕伸側に粟粒大から小豆大までの暗赤色丘疹が多発し,徐々に上腕にまで拡大してきた.圧痛,自発痛ともに認められない.病理組織学的所見では,真皮全層に亘って境界不明瞭な被膜のない不規則に交錯する平滑筋線維束の増殖を認めた.腫瘍塊はHE染色でエオジン好性,azan-Mallory染色で赤色,elastica-van Gicson染色で黄色を呈し,抗ミオグロビン抗体によるPAP法で陽性の所見を示した.併せて1985年までの本邦報告例63例につき文献的に検討し,若干の考察を加えた.
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