Japanese
English
原著
多発性皮膚平滑筋腫
Multiple Cutaneous Leiomyoma
青島 敏行
1
Toshiyuki AOSHIMA
1
1大津赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ohtsu Redcross Hospital
pp.141-144
発行日 1982年2月1日
Published Date 1982/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202579
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40歳,女子の頸部,胸部にみられた多発性皮膚平滑筋腫の1例を報告した.皮疹は粟粒〜小豆大,淡褐色丘疹で自発痛はなく,子宮筋腫の合併もなかった.本邦報告47例について文献的考察を試みた.男女差は2:3で女子に多く,年齢的には男子では10歳代,女子では30歳代に約半数が発症する.好発部位は女子では上肢,胸部,背部の順,男子では上肢,背部,肩の順で,男女共下半身には少ない.子宮筋腫合併は30,40歳代発症例の半数近くにみられ,本症との関連が示唆される.男子では68%に自発痛が認められたが,女子では疼痛のないものが半数近くあり,疼痛は本症の必発症状ではない.疼痛のある例では皮疹が小豆大以上のものが大部分であり,部位的には背部,肩,下半身に皮疹を有するものに疼痛が多くみられた.
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