Japanese
English
原著
Eccrine Porocarcinomaの1例
A Case of Eccrine Porocarcinoma
藤山 純一
1
,
内平 孝雄
2
,
亀井 敏昭
3
Junichi FUJIYAMA
1
,
Takao UCHIHIRA
2
,
Toshiaki KAMEI
3
1錦中央病院皮膚科
2山口県立中央病院皮膚科
3山口県立中央病院病理科
1Division of Dermatology, Nishiki Central Hospital
2Division of Dermatology, Yamaguchi Central Hospital
3Division of Pathology, Yamaguchi Central Hospital
pp.259-263
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203424
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71歳,女子.約10年前より,左腰部の黒色皮疹に気づいていたが放置していた.初診6カ月前より,左鼠径部の皮下腫瘤を触知したため近医を受診した.摘出を行った結果,癌のリンパ節転移と診断され,内臓悪性腫瘍の検索を行ったが原発巣となる病変を認めえなかったため,腰部の皮疹を主訴に山口県立中央病院皮膚科を受診した.Bowen癌の術前診断で切除し病理組織学的検討を行った.その結果,小管腔様構造を有し巣状に増生する腫瘍細胞が真皮内に認められ,表皮内には孤立性腫瘍巣(Paget現象)が認められた.また,電顕的には表皮内エックリン汗管に由来もしくは分化すると考えられる管腔構造を有する腫瘍細胞が認められたため,eccrine porocarcinomaと診断した.
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