Japanese
English
原著
Eccrine Poroepitheliomaの1例
A Case of Eccrine Poroepithelioma
林 宗伸
1
,
守屋 英一
1
,
池谷 敏彦
1
Takanobu HAYASHI
1
,
Eiichi MORIYA
1
,
Toshihiko IKEYA
1
1愛知医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Aichi Medical University
pp.173-177
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203408
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61歳,男性の右小指丘部に生じたeccrine poroepitheliomaの1例を報告した.腫瘍は30年前より存在し漸次増大,初診時16×12×10mmの紅色半丘状で,表面凹凸不整を呈していた.組織学的所見では腫瘍細胞は真皮内に乳頭状に深く侵入し,核の大小不同,異型性を認め,一部で管腔形成傾向を示した,また腫瘍細胞はPAP法抗ケラチン抗体染色で染色されず,胞体にPAS染色陽性顆粒を認め,これはジアスターゼにより消化された.生検部位により組織像に相違を認めた.自験例を含め本邦において報告されたeccrine poro—epithelioma 26例を集計した結果,初発年齢は50歳〜60歳代が過半数を占め,平均初診年齢は63.0歳,初診までの平均経過年数は9.7年であり,男女比は認めなかった.好発部位は頭顔面部,躯幹,下肢であった.
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