Japanese
English
原著
ヒトのペニシリン疹とセファロスポリン疹における皮膚試験—実験動物における皮膚試験との比較
Skin Test in Penicillin Rash and Cephalosporin Rash:Comparison with the Skin Test in Experimental Animals
池澤 善郎
1
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
pp.871-875
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203119
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
臨床経過からペニシリン(PC)系とセファロスポリン(CS)系の薬剤によると思われる発疹症型薬疹患者16例において施行した皮膚試験の成績を,実験動物における皮膚試験の成績と比較した.
2%生食溶液による皮内試験は,少なくとも発疹症型のPC疹とCS疹に限る場合,その診断学的意義は非常に高い.これまでPC系とCS系の薬剤は,それぞれの抗体との反応において相互に交叉反応することがあるとされてきたが,薬剤に対する局所皮膚の遅延型過敏反応(DTH)および全身性のDTHに基づくと思われる発疹痛型薬疹では,PC系とCS系の薬剤は相互に交叉反応しないことが示され,このことは動物実験においても確認された.さらに,PC系薬剤間およびCS系薬剤間のそれぞれの交叉反応性に関しても若干の考察を加えた.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.