Japanese
English
原著
Mooren潰瘍を伴った持久性隆起性紅斑の1例
A Case of Erythema Elevatum Diutinum with Mooren's Ulcer
佐々木 哲雄
1
,
中嶋 弘
1
Tetsuo SASAKI
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University, School of Medicine
pp.963-966
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202933
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59歳,男.臨床所見,病理組織学的所見ともに典型的な持久性隆起性紅斑の症例を報告した.皮疹の螢光抗体直接法で血管壁にIgG,C3,フィブリノーゲンの沈着を認めた.全身的には気管支拡張症を伴い,血清IgAは高値を示した.皮疹の出現と同時期より眼症状があり,両眼のMooren潰瘍と診断された.皮疹および眼症状の両者にDDSが有効であった.本症とMooren潰瘍の合併の報告は見出せないが,Mooren潰瘍においても自己免疫学的機序が提唱されており,自験例は同一の免疫学的機序により皮膚病変および眼病変が発症したものと考えた.
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