〈原著論文抄録〉
持久性隆起性紅斑の1例,他
高岩 堯
1
,
谷奥 喜平
1
,
岩尾 英一
2
1岡山大学医学部皮膚科教室
2市立宇和島病院皮膚科
pp.829
発行日 1971年8月1日
Published Date 1971/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200847
- 有料閲覧
- 文献概要
55歳家婦,足関節の水疱を以て発症し,後四肢,臀部の各所にも水,膿疱を生じ,これらは次第に結節あるいは隆起性の紅斑に変じるという経過をとつた持久性隆起性紅斑の1例。観察期間中水疱の新生,再発は止まらず,組織学的にも真皮上層の小血管を中心とした急性滲出性炎症が著明であり,corticosteroidを初め種々の治療に頑強に抵抗したが,DDS 150mg投与で劇的な効果がみられた。以上より本症におけるDDSの効果を細小血管炎に作用して炎症を抑えることにあると推定した。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.