Japanese
English
原著
皮膚線維腫—組織内にVerocay小体様構造と多量の脂質が認められた症例
Dermatofibroma Showing Verocay Body-like Formations and Numerous Lipid Droplets in the Tissue
石倉 多美子
1
Tamiko ISHIKURA
1
1公立石川中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ishikawa Public Hospital
pp.715-716
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202891
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29歳の男の右手背尺骨側よりにみられた皮膚線維腫について述べた.腫瘍は直径1cm位で,約6年経過していた.組織像では,表皮は腫瘍中心部では萎縮状,辺縁部では肥厚,真皮全層に亘って横に卵円形を成す腫瘍組織があり,辺縁部では紡錘形細胞と線維成分が多く,後者は錯綜していわゆるcartwheel patternをも示し,一部にはVerocay小体様構造もみられた.腫瘍中心部では組織球と泡沫細胞が多く,それらの胞体の内外には多量の脂質滴と紡錘形空隙が多数認められた.
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