Japanese
English
原著
MorpheaとPasini-Pierini型進行性特発性皮膚萎縮症の共存例
A Case of Idiopathic Progressive Atrophoderma of Pasini and Pierini Coexistent with Morphea
池端 千佳子
1,2
,
今村 貞夫
1
Chikako IKEHATA
1,2
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科学教室
2京都大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, School of Medicine, Kyoto University
pp.807-811
発行日 1981年9月1日
Published Date 1981/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202489
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8歳,女子の左大腿部に色素沈着を伴った硬化性局面が生じ,組織学的に真皮全層にわたる膠原線維の膨化と真皮下層から皮下脂肪組織にかけてリンパ球浸潤を認め,臨床的及び組織学的に典型的な限局性強皮症と診断した.一方,腹部に,臍の両側に,淡赤褐色の,およそ手掌大の不整形色素斑が生じ,組織学的に,真皮において線維間隙の狭小化が見られる以外に著変を認めず,パッシーニ・ピエリーニ型進行性特発性皮膚萎縮症と診断した.この両病変部において真皮血管周囲にアルシャンブルー陽性物質を認めたことより,両疾患は,別症として診断はしうるが,発生機序として極めて近縁の関係にあると推測した.
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