Japanese
English
原著
薬剤誘発性血管浮腫の1例
A Case of Drug-induced Angioedema
柴原 正
1
,
北畠 雅人
1
,
石川 英一
1
Tadashi SHIBAHARA
1
,
Masato KITABATAKE
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
pp.673-676
発行日 1986年7月1日
Published Date 1986/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203496
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45歳,女性の汎発性鞏皮症患者に発生した薬剤誘発性血管浮腫の1例を報告した.患者は長期内服していたアセチルサリチル酸(ASA)を中止し,ナプロキセン(Nap)に変更したところ,投与1日後より約1週間間隔で両側眼瞼に浮腫性紅斑が出現した.Napを中止するとともに,副腎皮質ホルモン剤投与により皮疹は軽快した.Napの皮内反応およびsequential vascular response induced-bleeding test (SVR テスト)は陽性であった.ASAでも皮内反応およびSVRテストが陽性であったことから,ASAで過敏状態になった患者がNap投与で皮疹の出現を認めたと解される.
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