Japanese
English
原著
Malignant Hemangiopericytoma—自験例および本邦報告例の文献的考察
Malignant Hemangiopericytoma : Report of a Case and Review of the Japanese Literature
杉原 平樹
1
,
大浦 武彦
1
,
小野 一郎
1
,
青柳 俊
2
Tsuneki SUGIHARA
1
,
Takehiko OHURA
1
,
Ichiro ONO
1
,
Takashi AOYAGI
2
1北海道大学医学部形成外科学教室
2北海道大学皮膚科学教室
1Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Hokkaido University School of Medicine
2Department of Dermatology, Hokkaido University School of Medicine
pp.769-776
発行日 1978年9月1日
Published Date 1978/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201950
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28歳女性の左側頸部に発生した巨大なmalignant hemangiopericytomaの1症例を報告した.2度目の切除後,急激に増大悪化した腫瘍に対し,左radical neck dissec—tionを併用した根治的外科手術を行ない,術後3年6カ月の経過にて再発転移は認められない.さらに自験例をふくめた本邦報告101例を中心に文献的考察を加えた.本邦におけるhemangiopericytomaは皮膚および皮下組織の発生率が高く,40歳以下での発生率が60.9%と高率である.転移は31例に認められ,上肢および後腹膜原発例に転移例がきわめて多い.また6例に所属リンパ節転移をみている.本腫瘍の治療は健常組織をふくめた局所広範囲切除が第一撰択であり,場合により所属リンパ節にたいする外科手術を考慮すべきである.なお生下時発生の本腫瘍は放射線感受性が比較的高いと思われる.
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