Japanese
English
原著
マダニ刺症—自験3例の報告と文献的考察
Tick bite: Report of our three cases and review of the literature
武村 俊之
1,4
,
川名 万季
1
,
木下 正子
1
,
山口 昇
2
,
続木 千春
3
Toshiyuki TAKEMURA
1,4
,
Maki KAWANA
1
,
Masako KINOSHITA
1
,
Noboru YAMAGUCHI
2
,
Chiharu TSUZUKI
3
1河北総合病院皮膚科
2埼玉医科大学短期大学臨床検査学科
3いずみ医院
4北里大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Kawakita General Hospital
2Department of Medical Technology, Junior College, Saitama Medical School
3Izumi Clinic
キーワード:
マダニ刺症
,
野兎病
,
ライム病
,
日本紅斑熱
Keyword:
マダニ刺症
,
野兎病
,
ライム病
,
日本紅斑熱
pp.345-351
発行日 1994年4月1日
Published Date 1994/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901162
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1992年6月から8月にかけて当科で経験したマダニ刺症の3例を報告する.症例1:57歳女性,東京都杉並区在住.6月,奥秩父に1泊し,帰宅の翌日,右側胸部の虫体に気づく.シュルツェマダニ.症例2:2歳男性.杉並区在住.8月,蓼科高原に3泊し,その帰路,後頭部の虫体に気づく.ヤマトマダニ.症例3:56歳女性.大田区在住.8月,北アルプスに3泊.帰宅の2日後,人間ドックでの診察時に右上背部の虫体を指摘される.ヤマトマダニ.3例いずれも自覚症状なく,刺咬部位の切除とミノサイクリンの内服で治療.約4週間の観察でライム病や日本紅斑熱などの発症なく,抗Borrelia burgdorferi抗体およびWeil-Felix反応も陰性.本邦におけるマダニ刺症の現況やマダニ媒介性感染症について文献的に考察した.
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