Japanese
English
原著
播種性好酸球性膠原病の1例
A CASE OF DISSEMINATED EOSINOPHILIC COLLAGEN DISEASE
森安 豊子
1
,
樋口 道生
1
,
山口 全一
1
Toyoko MORIYASU
1
,
Michio HIGUCHI
1
,
Zenichi YAMAGUCHI
1
1日本大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.677-683
発行日 1976年9月1日
Published Date 1976/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201629
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
22歳,女子の播種性好酸球性膠原病の1例を報告した.自験例は臨床所見ではほぼ全身,殊に両下肢に著明に熱感を伴う浮腫性紅斑,蕁麻疹様,痒疹様あるいは多形紅斑様の多彩な皮疹が出現し,臨床検査成績では末梢血と骨髄像で著明な好酸球増多や蛋白尿を示し,全身的には発熱,肝腫大等を認めた.表在性リンパ節腫大や胸部レ線上の異常所見はみられない.病理組織学的には紅斑部の生検像で,真皮乳頭下層〜皮下組織にかけて著明な好酸球を主とする細胞浸潤が認められ,治療としては副腎皮質ホルモン剤の内服が著効を奏した.
以下,本症につき自験例を中心に,従来の報告例を併せて検討し,その臨床的,病理組織学的所見,臨床検査成績,病因及び他疾患,特に好酸球性白血病との相関性につき論述した.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.