Japanese
English
原著
基底細胞腫にみとめられたメラノソーム大集塊—その生成機序について
HUGE MELANOSOME COMPLEXES, WHICH WERE SEEN IN A BASAL CELL EPITHELIOMA : CONSIDERATION ABOUT THEIR GENERATION PROCESS
手塚 正
1
,
大熊 守也
1
,
広瀬 至
2
Tadashi TEZUKA
1
,
Moriya OKUMA
1
,
Itaru HIROSE
2
1近畿大学医学部皮膚科教室
2東京医科歯科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kinki University School of Medicine
2Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University
pp.227-233
発行日 1976年3月1日
Published Date 1976/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201565
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54歳男の陰嚢に生じた基底細胞腫にみとめられたメラニン色素塊を電子顕微鏡下で観察したところ,メラノソームはメラノサイトの樹枝状突起内ばかりでなく,ケラチノサイトの細胞質内に大集塊をなしてとりこまれていた.これらのメラノソーム大集塊は限界膜に囲まれあるいは囲まれずに存在した.これらのケラチノサイトは胎生期のケラチノサイトへの方向に分化し,メラノソームを大集塊として貧食したものと考えられた.
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