Japanese
English
原著
人工妊娠中絶により軽快した膿疱性疾患(角層下膿疱症?)の1例
A CASE OF PUSTULAR DERMATOSIS (SUBCORNEAL PUSTULAR DERMATOSIS?) WITH MARKED IMPROVEMENT FOLLOWING THE ARTIFICIAL ABORTION
菅原 信
1
,
生冨 公明
1
,
北村 啓次郎
1
Makoto SUGAWARA
1
,
Masaaki IKUTOMI
1
,
Keijiro KITAMURA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Keio University
pp.885-891
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201499
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
経過中に妊娠を認め,人工妊娠中絶により劇的に改善した膿疱性疾患の1例を報告した.症例は25歳家婦で,初診時ジューリング疱疹状皮膚炎が疑われ,生検の結果,角層下膿疱症(Sneddon & Wilkinson)と診断されたが,臨床的並びに組織学的に非定型的であつた.その経過および治療を述べ,妊娠との関連性を考えつつ文献的考察および若干の免疫学的検討を加え,自験症例の診断的位置づけを行なつた.すなわち著者らは,自験症例の如き非定型例を敢えて一つの既成疾患概念に入れることをせず,ヘブラ疱疹状膿痂疹あるいは天疱瘡類などとの移行型あるいは中間型として,または全体を一つの大きな疾患群として整理しつつ今後更に検討を加えるべきものと考えた.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.