Japanese
English
原著
隆起性皮膚線維肉腫—特に形態的観察とマクロファージ遊走阻止試験
DERMATOFIBROSARCOMA PROTUBERANS : ESPECIALLY ON MORPHOLOGIGAL OBSERVATIONS AND MACROPHAGE MIGRATION INHIBITORY TEST
堀 嘉昭
1
,
宮沢 七郎
1
,
斉藤 隆三
1
,
新井 春枝
1
,
鎌田 直子
1
Yoshiaki HORI
1
,
Shichiro MIYAZAWA
1
,
Ryuzo SAITO
1
,
Harue ARAI
1
,
Naoko KAMATA
1
1北里大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Kitasato University School of Medicine
pp.769-776
発行日 1975年9月1日
Published Date 1975/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201483
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隆起性皮膚線維肉腫は皮膚に限局性に生じ,局所的に悪性の腫瘍である.この腫瘍の腫瘍細胞の起源については未だ議論もあるが,3例の隆起性皮膚線維肉腫の形態学的観察で悪性線維芽細胞の増殖とみられる.3例の中1例では,腫瘍の一部より軟い球状の突出をみた.この部分の腫瘍細胞は特に異型性が著しく,他の部分の腫瘍細胞で線維形成が認められるのに対して,線維形成は殆んど認められなかつた.また,これら3例でマクロファージ遊走阻止試験(MIT)を行つたところ,2例では切除時陽性であつたマクロファージ遊走阻止現象が,切除後陰性となつた.
悪性腫瘍の診断,予後の判定に,このMlTを応用することの可能性について論じた.
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