Japanese
English
原著
伝染性膿痂疹に伴う落屑性紅斑
EXFOLIATIVE ERYTHEMA ASSOCIATED WITH IMPETIGO CONTAGIOSA
米沢 郁雄
1
,
今村 貞夫
1
,
荻野 篤彦
1
,
高橋 千恵
1
,
滝川 雅浩
1
Ikuo YONESAWA
1
,
Sadao IMAMURA
1
,
Atsuhiko OGINO
1
,
Chie TAKAHASHI
1
,
Masahiro TAKIGAWA
1
1関西医科大学附属香里病院
1Department of Dermatology, Kori Hospital, Kansai Medical School
pp.149-155
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201106
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昭和45,46年に,伝染性膿痂疹にともなつて全身に落屑性潮紅を生じた,生後9カ月から4歳までの患者15名を経験した.
この皮疹は,膿痂疹に罹患して1〜10日目ごろに,口囲の痂皮様鱗屑とともに,びまん性潮紅が間擦部に生じ,次第に躯幹および四肢末梢へと拡大する.各部位の発赤は1〜3日で消褪するが,その後5〜7日間小葉状の落屑が続く.広範囲に水疱を形成する症例はすくないが,間擦部を中心として水疱形成やニコルスキー現象が認められる.疾患の全経過は10〜15日で,全身症状は一般に軽微である.
このような症例は,近年増加していると考えられる新生児剥脱性皮膚炎ないしToxicEpidermal NecrolysisのRitter's typeに属するもので,伝染性膿痂疹の起炎菌によつてひきおこされると考えられる.
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