Japanese
English
原著
Clotrimazoleが奏効した慢性疣状結痂性皮膚カジンダ症の1例
TREATMENT OF CHRONIC CUTANEOUS CANDIDIASIS WITH CLOTRIMAZOLE
加茂 紘一郎
1
,
原田 鍾造
1
,
籏野 倫
1
Koichiro KAMO
1
,
Shozo HARADA
1
,
Hitoshi HATANO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.133-138
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201104
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HauserおよびRothmanは,特異な臨床像を示す慢性皮膚カンジダ症について,これをMonilial granulomaとして報告したが,本症の名称に関しては2,3の考え方があつてgranulomaという語に異議を唱えるものもあるが,Hauser-Rothman型皮膚カンジダ症として彼らのいうMonilial(Candidal) granulomaを認めて,これを1つのclinical entityとするものが多い.著者らはHauserおよびRothmanのいう典型とは部位などで異なるが本質的にはそれとしてよいと考えられる2カ月女児例について報告した.本例は父方祖父母に血族結婚が認められる非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症に併発したものでIgGの高値を示す他,内分泌異常の所見なく,特異な皮膚素因にその発症要因があると考えられ,約6カ月余にわたるClotrimazoleの内服により奏効した,なお認むべき副作用はみられなかつた.
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