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文献紹介 1施設34人の薬剤性過敏症症候群患者の短期,長期での合併症の検討
大井 裕美子
1
1慶應義塾大学
pp.710
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104112
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薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome:DIHS)は,特定の薬物で生じる重篤な全身性の過敏性症候群であり,ヘルペスウイルスの再活性化や臓器不全を合併することが知られている.DIHSが寛解となった後に自己免疫性疾患を発症することは報告されているが,長期間の経過観察があまりなされておらず,長期的な合併症の発症については明らかになっていない.
この論文では,平均4~5年の経過を観察し,DIHS発症後6か月以内のearly phase,6か月以降のlate phaseそれぞれでのウイルス/細菌の感染症,臓器障害について,ステロイド投与群,ステロイド非投与群で検討した.ステロイド投与群14例では,0.6~1.0mg/kg/日でプレドニゾロンを投与開始しその後漸減した.ステロイド非投与群20例では対症療法を行った.
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