連載 Clinical Exercise・81
Q考えられる疾患は何か?
笹平 摂子
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学
pp.383-384
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104034
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症例
患 者:61歳,男性
主 訴:軀幹,四肢の皮疹
既往歴:高血圧(37歳時),心内膜炎(58歳時)
家族歴:父,長兄に脳血管障害,次兄に肺癌
現病歴:5月中旬に38℃台の発熱が約10日間続き,その後,両側手関節に淡紅色皮疹が出現した.6月初旬には全身に皮疹が拡大した.6月下旬より左眼の霧視に気付いた.7月初旬に受診した.
現 症:顔面を含む全身に小豆大までの淡紅色斑と粟粒大前後の淡紅色丘疹が播種し,腹部の淡紅色斑には融合傾向がみられた(図1a).手掌・足底には半米粒大から大豆大の鱗屑を付す赤銅色,浸潤のある紅斑が多発し,一部融合していた(図1b).粘膜疹なし.両鼠径部に大豆大までのリンパ節を数珠状に触知した.
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