連載 Clinical Exercise・121
Q考えられる疾患は何か?
小林 里実
1
1聖母病院皮膚科
pp.761-762
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205196
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症例
患 者:62歳,女性
主 訴:軀幹,四肢,掌蹠の膿疱,左下腿の硬結を触れる紅斑
家族歴:父に高血圧
既往歴:45歳より潰瘍性大腸炎がありメサラジン(ペンタサ®)内服中.
現病歴:数年前より扁桃炎を繰り返していた.初診の4か月前より足底の膿疱と胸鎖関節炎が出現した.2か月前より左膝蓋下方に硬結を触れる紅斑が出現し,約1か月で軽快した.初診の6日前より38℃台の発熱と咽頭痛を認め,その2日後より胸鎖関節痛の増強と全身に膿疱が多発し,左膝蓋下方に硬結を触れる紅斑を認めた.
初診時現症:軀幹,四肢に紅暈を伴う膿疱が散在性に多発し(図1a),右手掌と右足底には集簇性あるいは散在性の膿疱と紅斑,鱗屑を認めた(図1b).左膝蓋下方には硬結を触れる手掌大の紅斑があり,圧痛を伴っていた(図1c).
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