連載 Clinical Exercise・142
Q考えられる疾患は何か?
松江 弘之
1
1千葉大学大学院医学研究院皮膚科学
pp.475-476
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205771
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症例
患 者:58歳,女性
主 訴:両下肢の浮腫,紅斑
既往歴:数十年来の摂食障害,高度のるい痩(BMI 12.6)
現病歴:初診の8か月前から両下肢に浮腫と鱗屑を付す紅斑が出現した.近医で抗真菌薬,抗菌薬の処方を受けたが皮疹は拡大し,当科を紹介され受診した.ステロイド外用で改善傾向を示したが,皮疹は再度悪化した.
現 症:初診時,両下肢の浮腫と鱗屑を付し中心に退色傾向を示す,境界明瞭な環状から,一部癒合して不整形を呈する紅斑を認めた(図1a).皮疹の増悪時には,口囲炎(図1b),舌乳頭の萎縮(図1c),爪甲剝離を伴っていた.
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