Japanese
English
症例報告
ステロイド内服とナローバンドUVBの併用療法が有効であった汎発性膿疱性乾癬の妊婦例
A case of generalized pustular psoriasis of pregnancy treated successfully with a combination of narrowband ultraviolet B phototherapy and oral corticosteroids
奥沢 康太郎
1
,
安池 理紗
1
,
山本 祐理子
1
,
金久 史尚
1
,
中井 章淳
1
,
益田 浩司
1
,
加藤 則人
1
Yasutaro OKUZAWA
1
,
Risa YASUIKE
1
,
Yuriko YAMAMOTO
1
,
Fuminao KANEHISA
1
,
Noriaki NAKAI
1
,
Kouji MASUDA
1
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine Graduate School of Medical Science, Kyoto, Japan
キーワード:
汎発性膿疱性乾癬
,
妊娠
,
併用療法
Keyword:
汎発性膿疱性乾癬
,
妊娠
,
併用療法
pp.858-862
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103785
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 24歳,女性,第一子妊娠中.10歳頃に膿疱性乾癬を発症したが,15歳以降は自然寛解していた.妊娠27週目頃から小膿疱と鱗屑を伴う紅斑が,体幹,四肢に出現し徐々にほぼ全身へ拡大した.白血球増加,CRP上昇,血中Ca濃度低下を認めた.妊娠が誘因となり再燃した汎発性膿疱性乾癬と診断した.ステロイド外用治療で効果はなく,ナローバンドUVB(NB-UVB)の単独療法(計1.8J/cm2,9日間施行)に切り替えたが,治療効果に乏しかった.プレドニゾロン(PSL)30mg/日の内服を7日間併用したところ皮疹は改善傾向を示した.その後NB-UVB療法を中止したところ再び皮疹は悪化した.NB-UVB療法を再開すると皮疹は改善し寛解が得られ,健康な男児を出産した.汎発性膿疱性乾癬の治療薬には催奇形性が報告されているものがあり,妊婦に生じた場合は治療の選択肢が制限される.ステロイド内服とNB-UVBの併用療法は催奇形性のリスクが低く,有効な治療法の1つと考えられた.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.