Japanese
English
症例報告
プレガバリンによる薬疹が疑われた1例
A case of drug eruption due to pregabalin
吉岡 学
1
,
大倉 理沙
1
,
日野 亮介
1
,
中村 元信
1
Manabu YOSHIOKA
1
,
Risa OKURA
1
,
Ryosuke HINO
1
,
Motonobu NAKAMURA
1
1産業医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Occupational and Environmental Health, Kitakyushu, Japan
キーワード:
薬疹
,
プレガバリン
Keyword:
薬疹
,
プレガバリン
pp.569-572
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103710
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要約 44歳,男性.交通事故後右半身の神経障害があり,随伴する右半身の疼痛に対してプレガバリン75mg/日を内服していた.投与1か月後より顔面に紅斑および眼瞼の浮腫が出現してきたため,当科を紹介され受診した.受診時,両眼瞼に浮腫,紅斑があり,右眉上方,右眼瞼,両頰部に浸潤の強い紅色局面を認めた.また,血液検査にてALT 44IU/lと軽度の肝機能異常を認めていた.経過から薬疹および薬剤性の肝機能異常を疑いプレガバリン内服を中止したところ,中止10日後には皮疹は軽快し,肝機能異常も基準値内となった.皮膚生検では軽度の液状変性,血管周囲を中心としたリンパ球,好酸球の浸潤を認め,薬疹に矛盾しない所見であった.パッチテストは陰性であったが,DLST(drug-induced lymphocyte stimulation test)において陽性(p=0.0360,S.I.=3.71)であったことと,経過からプレガバリンによる薬疹が疑われた.本剤による薬疹はこれまで報告がなく稀な例であるが,今後使用頻度の増加とともに薬疹の出現にも注意する必要がある.
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