Derm.2013
うどん県の皮膚がん相談
森上 純子
1
1香川大学医学部皮膚科
pp.140
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103652
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昨年は“うどん県”で話題になった香川県ですが,2013年は第2回瀬戸内国際芸術祭が瀬戸内の島々で開催されます.香川には112の島があり,うち24が有人島だそうです.島に住む高齢者は医療を受けるにも一苦労です.島に診療所があっても,皮膚科医の診察を受けるには対岸の街に行かなくてはならず,気軽に受診はできません.一方,徳島県との県境となる山間部もまた同じで,自動車の運転ができなくなった高齢者は,病院に行くにも家族や友人に頼らねばならず,「気兼ねする」のだそうです.
当科ではそのような島嶼部・山間部に暮らす高齢者のコミュニティに出向いて行って,皮膚癌とその予防について知ってもらい,気になる皮膚症状の相談を受ける「出張皮膚がん相談」を2009年より年に1~2回開催しています.これまでに168名の参加があり,7例の皮膚癌がみつかりました.2012年は学生のフィールドワーク実習として試行し,学生による皮脂欠乏性湿疹の寸劇がお年寄りに好評でした.
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