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文献紹介 転移性メラノーマに対して完全奏効を含む高い奏効率を示した新しい養子免疫療法
江上 将平
1
1慶應義塾大学
pp.213
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103575
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転移性メラノーマは治療抵抗性で,5年生存率は約5%と予後不良である.現在,転移性メラノーマに対する治療法としてダカルバジン,IL-2,イピリムマブ(抗CTLA4抗体),ベムラフェニブ(BRAF阻害剤)が用いられているが,いずれも部分寛解は認めるものの長期の完全寛解を達成することは稀である.
著者らは切除した腫瘍に浸潤しているT細胞(tumor-infiltrating lymphocyte:TIL)を培養し,化学療法および全身放射線照射(total body irradiation:TBI)による骨髄非破壊的な前処置を加えた後にTILを輸注,大量IL-2を投与する免疫療法を行った.本論文ではTBIを併用しなかった群,TBIを2Gyまたは12Gy併用した群,計93例の治療成績,奏効例に認められる因子について解析した.
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