Japanese
English
症例報告
Adnexal polyp of neonatal skinの2例
Two cases of adnexal polyp of neonatal skin
島田 京香
1
,
栗田 昴幸
1
,
岩渕 千雅子
1
,
日野 治子
1
Kyoka SHIMADA
1
,
Takayuki KURITA
1
,
Chikako IWABUCHI
1
,
Haruko HINO
1
1公益財団法人日産厚生会玉川病院皮膚科
1Division of Dermatology, Nissan Tamagawa Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
adnexal polyp of neonatal skin
,
新生児
,
腫瘍
Keyword:
adnexal polyp of neonatal skin
,
新生児
,
腫瘍
pp.445-449
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206706
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要約 生後4日男児の左乳輪内側,生後5日女児の左乳輪外側に,出生時より有茎性,正常皮膚色,弾性軟の小丘疹がそれぞれ単発していた.病理組織では表皮に変化はなく,真皮中央に未熟で小型の毛包,脂腺が存在した.間質には線維芽細胞および毛細血管が多数みられた.以上からadnexal polyp of neonatal skinと診断した.発生部位としては乳輪周囲が最も多く.臨床像は正常皮膚色のポリープ状丘疹と特徴的である.生後1週間以内に脱落することが多いため,新生児の約4%前後でみられるとされているが症例報告は少なく,背景・概念については不明な部分も多い.脱落する機序としては病理組織学的に血管内血栓の報告があり,流入血管の血栓により壊死に陥るとする説が有力とされている.新生児・乳児の乳輪周囲の腫瘍を見た場合は,本疾患を鑑別に挙げる必要がある.
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