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特集 細胞接着
デスモソームとヘミデスモソーム
Desmosomes and hemidesmosomes
尾張部 克志
1
Katsushi Owaribe
1
1名古屋大学理学部分子生物学教室
pp.99-102
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900021
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細胞接着には細胞間および細胞・基質問の接着がある。高等動物細胞の接着装置には裏打ち構造としてマイクロフィラメントが関与するものと中間径線維が関与するものがある。中間径線維の関与している接着装置としては,細胞間ではデスモソーム,細胞と基質間ではヘミデスモソームが知られている(図1)。デスモソームやヘミデスモソームが豊富に存在する組織は表皮や舌上皮,眼の角膜上皮などである。これらの組織は重層扁平上皮から成り,直接外界にさらされている摩耗の激しい組織である。このような組織では,高い再生力とともに細胞同士が互いに,また上皮全体が基質に強固に接着することが不可欠である。デスモソームとヘミデスモソームはこのような目的を達成するための接着装置と思われる。
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