Japanese
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特集 中間径フィラメント
中間径フィラメントとデスモソーム
Intermediate-sized filament and desmosome
月田 早智子
1
,
月田 承一郎
1
Sachiko Tsukita
1
,
Shoichiro Tsukita
1
1東京都臨床医学総合研究所超微形態研究室
pp.460-468
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905421
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細胞骨格は,細胞膜***と結合することにより,細胞膜の種々の機能をコントロールしていると考えられている。また,最近,細胞膜を介した情報伝達機構(トランスメンブレンシグナリング)における細胞骨格の役割も注目を集めている。細胞骨格を形成する繊維構造の中で,アクチンフィラメントと中間径フィラメントが,しばしば細胞膜と強く結合している1)。多くの場合,これらのフィラメントが細胞膜に結合する部位には,細胞膜の細胞質側に特殊に分化した構造として,「細胞膜裏打ち構造」が見出される2,3)。
中間径フィラメントが細胞膜に付着する部位に特殊に分化している構造としてデスモソームがある4)。デスモソームは細胞間接着装置でもあり,発達した細胞膜裏打ち構造を有し,そこに中間径フィラメントが付着している。デスモソームは静的な構造ではなく,外的刺激や細胞内の指令により,随時,形成されたり,消失したりする。これらのことから,デスモソームは,細胞外刺激→細胞膜→細胞膜裏打ち構造→細胞骨格といった情報の流れを分析するのに好都合な材料と考えられ,形態形成や分化さらには癌化とも関連して,近年盛んに研究されている。
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