Japanese
English
症例報告
皮膚筋炎に合併した肺癌の診断にPET/CTが有用であった1例
A case of dermatomyositis associated with lung cancer diagnosed by PET/CT
藤尾 由美
1
,
石橋 正史
1
,
澤藤 誠
2
Yumi FUJIO
1
,
Masafumi ISHIBASHI
1
,
Makoto SAWAFUJI
2
1日本鋼管病院皮膚科
2川崎市立川崎病院呼吸器外科
1Division of Dermatology,Nihonkokan Kawasaki Hospital,Kawasaki,Japan
2Division of Thoracic Surgery,Kawasaki City Hospital,Kawasaki,Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
肺癌
,
PET/CT
Keyword:
皮膚筋炎
,
肺癌
,
PET/CT
pp.874-878
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103072
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要約 59歳,男性.初診の約2週間前から顔面と手背に掻痒を伴う皮疹が出現し,下肢の脱力感および全身倦怠感を主訴に,当科を受診した.ヘリオトロープ疹,両肘頭・膝蓋に角化性紅斑を認め,両手にはGottron徴候,逆Gottron徴候およびmechanic's handの所見を認めた.また四肢近位筋の筋力低下を認め,CPK,アルドラーゼ値の上昇を伴っていた.臨床所見および各種検査より皮膚筋炎と診断した.CTにて肺門部に結節影を認め,さらに診断確定のためにFDG-PET/CTを施行し,肺門部肺癌およびリンパ節転移が疑われた.血液検査上Pro-GRPの上昇を認め,胸腔鏡下縦隔生検にて小細胞癌と診断した.肺癌の治療を優先し,現在,化学放射線療法施行中である.皮膚筋炎において悪性腫瘍の合併が疑われるものの,CTや他の画像診断により診断を確定しえない場合,PET/CTは有用であると考えた.
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