Japanese
English
症例報告
扁桃炎を契機に急性汎発性膿疱性細菌疹を繰り返した1例
A case of recurrent acute generalized pustular bacterid in relation to tonsillitis
馬場 慶子
1
,
浜坂 明日香
1
,
今野 信宏
2
,
安川 香菜
1
Keiko BABA
1
,
Asuka HAMASAKA
1
,
Nobuhiro KONNO
2
,
Kana YASUKAWA
1
1KKR札幌医療センター斗南病院皮膚科
2KKR札幌医療センター斗南病院耳鼻科
1Division of Dermatology,Tonan Hospital,Sapporo,Japan
2Division of Otolaryngology,Tonan Hospital,Sapporo,Japan
キーワード:
急性汎発性膿疱性細菌疹
,
扁桃炎
Keyword:
急性汎発性膿疱性細菌疹
,
扁桃炎
pp.857-861
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103069
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要約 53歳,女性.咽頭痛に続いて手掌に膿疱が出現し,発熱と関節痛とともに急速に体幹,四肢に拡大した.病理組織学的に角層下の好中球性膿疱を認めた.急性汎発性膿疱性細菌疹(acute generalized pustular bacterid:AGPB)と診断し,抗生剤点滴(ピペラシリンナトリウム,クリンダマイシン)で発熱,皮疹,咽頭痛は改善した.2年前にも扁桃炎を契機に同様のエピソードを認め,AGPBと診断され抗生剤で治療し軽快していた.自験例は扁桃炎を契機にAGPBを繰り返した症例と考えた.Tanが提唱したAGPBは再発しないことが疾患概念であるが,過去の症例報告を検討したところ,再発症例が約25%にみられていた.疾患概念を必ずしも満たしていなくても,AGPBと診断可能な症例もあり,新たな診断基準の確立などが必要であると考えた.
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