Japanese
English
症例報告
Sjögren症候群を合併した関節症性乾癬の1例
A case of psoriasis arthritis associated with Sjögren syndrome
武藤 文之介
1
,
浅野 千賀
1
,
岩崎 純也
1
,
小野 公司
1
,
阿部 浩之
1
,
青木 繁
1
,
藤本 典宏
1
,
小林 孝志
1
,
多島 新吾
1
Bunnosuke MUTO
1
,
Chika ASANO
1
,
Junya IWASAKI
1
,
Koji ONO
1
,
Hiroyuki ABE
1
,
Shigeru AOKI
1
,
Norihiro FUJIMOTO
1
,
Takashi KOBAYASHI
1
,
Shingo TAJIMA
1
1防衛医科大学校皮膚科学教室
1Department of Dermatology,National Defence Medical College,Tokorozawa,Japan
キーワード:
関節症性乾癬
,
Sjögren症候群
,
シクロスポリン
Keyword:
関節症性乾癬
,
Sjögren症候群
,
シクロスポリン
pp.797-800
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103052
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要約 24歳,男性.初診1か月前よりほぼ全身の皮疹,発熱,関節痛が出現した.初診時,体幹,四肢伸側に銀白色の鱗屑を付す紅斑局面を認め,手掌足底は厚い鱗屑で覆われていた.手足の爪には点状陥凹がみられ,足趾関節は屈曲変形していた.皮疹の病理組織学的所見では,錯角化,表皮突起の規則的な延長からなる表皮肥厚,真皮乳頭層の毛細血管拡張がみられ,乾癬の組織像と考えた.RF陰性,HLA-B27陰性の関節症状を伴っていることから,CASPERの診断基準より関節症性乾癬と診断し,シクロスポリンの内服開始した.抗核抗体2,560倍,抗SS-A,SS-B抗体陽性.小唾液腺生検でリンパ球の浸潤あり.Sjögren症候群と診断した.プレドニゾロン内服追加後,関節症状は著明に軽快し,現在外来で内服にて経過観察中である.両疾患ともT細胞系の関与が考えられるが,今後の症例の蓄積が必要である.
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