Japanese
English
今月の症例
線維上皮性間質ポリープ(fibroepithelial stromal polyp)の1例
A case of fibroepithelial stromal polyp
泉 祐子
1
,
幸田 公人
1
,
伊東 慶悟
1
,
中川 秀己
1
Yuko IZUMI
1
,
Masato KOHDA
1
,
Keigo ITO
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
線維上皮性間質ポリープ(fibroepithelial stromal polyp)
,
外陰部
,
腟
,
軟部腫瘍
,
女性ホルモン
Keyword:
線維上皮性間質ポリープ(fibroepithelial stromal polyp)
,
外陰部
,
腟
,
軟部腫瘍
,
女性ホルモン
pp.654-658
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103017
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要約 24歳,女性.16歳時に左大陰唇の腫瘤を自覚し,徐々に増大したため,2009年12月に当科を紹介され受診した.初診時左大陰唇に122×65mm大の有茎性,多房性の常色腫瘤を認めた.下腹部造影CTでは骨盤内腫瘤性病変を認めなかった.2010年2月,皮膚腫瘍摘出術を施行した.病理組織学的に葉状発育を示し,重層扁平上皮に覆われ,表皮に対して垂直に走行する血管を有し,周囲に大小さまざまな血管が増生していた.紡錘形のstromal cellと膠原線維の増生がみられ,核異型や核分裂像は認めなかった.CD34,ビメンチン染色,エストロゲン受容体染色,プロゲステロン受容体染色陽性であり,線維上皮性間質ポリープと診断した.女性ホルモンによる腫瘍増大が示唆された.外陰部の軟部腫瘍は,頻度は低いが,部位特異性が高く,各疾患の特徴を知っておく必要がある.
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