Japanese
English
症例報告
神経Sweet病の1例
A case of neuro-Sweet disease
渡部 梨沙
1
,
田中 智子
1
,
上田 暢彦
1
,
佐藤 貴浩
1
,
横関 博雄
1
Risa WATANABE
1
,
Tomoko TANAKA
1
,
Nobuhiko UEDA
1
,
Takahiro SATOH
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
1東京医科歯科大学大学院皮膚科学分野
1Department of Dermatology,Graduate School Tokyo Medical and Dental Univercity,Tokyo,Japan
キーワード:
神経Sweet病
,
HLA-Cw1
,
HLA-B54
Keyword:
神経Sweet病
,
HLA-Cw1
,
HLA-B54
pp.492-496
発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102969
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要約 46歳,女性.2005年に発熱,複視,記銘力低下,失行,失算が出現し,頭部MRIで左側頭葉にT2高信号域を認めたが,経過観察のみで症状軽快した.2006年に発熱,咽頭痛,関節痛,複視とともに顔面,手指,両下腿に有痛性の浸潤性紅斑が出現した.病理組織で真皮上層から中層にびまん性に好中球浸潤を認め,Sweet病と診断した.HLA-B54陽性であった.その後,経過観察中に一過性の複視が出現した.2007年11月下旬より,感冒症状を契機に抗生剤投与により軽快しない発熱,頭痛,口腔内アフタ,両膝に有痛性の紅斑が出現した.入院後に全身性痙攣がみられ,髄液検査で細胞数の増加,頭部MRIで中脳背側にFLAIR高信号域を認めた.ステロイド1mg/kg/日の全身投与により皮膚および神経症状は軽快した.以上より診断基準を満たし,神経Sweet病と判断した.その後,HLA-Cw1陽性であることが判明した.
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