疾患別• 知っておきたい皮膚科の検査とその評価法
7 Behçet 病・Sweet 病
中村 晃一郎
1
1埼玉医科大学,皮膚科
キーワード:
好中球
,
紅斑
,
再発性口腔内アフタ
,
HLA-B51
,
HLA-B54
Keyword:
好中球
,
紅斑
,
再発性口腔内アフタ
,
HLA-B51
,
HLA-B54
pp.743-749
発行日 2017年5月31日
Published Date 2017/5/31
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000288
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B ehçet 病は,再発性口腔内アフタ・外陰部潰瘍に結節性紅斑などの皮膚症状を示し,Sweet 病は高熱と有痛性隆起性紅斑などを示す炎症性疾患である。いずれも末梢血検査で白血球の増加,CRP 値亢進,赤沈亢進など炎症反応を認める。診断はこれらの臨床症状に加えて病理組織学的所見,血液検査などを組み合わせて行う。遺伝学的検査としてBehçet 病ではHLA-B51 が,またSweet 病ではHLA-A26 が陽性になることが多い。HLA 検査はそれのみでは診断確定には至らないが,診断の根拠や確認のうえで有用である。また臨床症状の揃わない症例でHLA 検索は診断の一助となる。針反応は好中球機能亢進を反映しBehçet 病で認められるが,Sweet 病でも陽性になることがある。
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