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特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011
5.皮膚科医のための臨床トピックス
皮膚科医が知るべき関節症性乾癬
Psoriasis arthropatica
赤坂 江美子
1
,
小澤 明
1
Emiko AKASAKA
1
,
Akira OZAWA
1
1東海大学医学部専門診療学系皮膚科
1Department of Dermatology,Tokai University School of Medicine,Isehara,Japan
キーワード:
関節症性乾癬
,
関節リウマチ
,
生物学的製剤
Keyword:
関節症性乾癬
,
関節リウマチ
,
生物学的製剤
pp.146-148
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102912
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要約 関節症性乾癬は,わが国では乾癬の約4%を占める.男女比は3:1で男性が多く,好発年齢は40歳代~60歳代である.2010年1月から本邦でも生物学的製剤の1つであるTNFα阻害薬による治療が始まった.本症は,その頻度は少ないものの,その関節症状のためQOLは著しく損なわれるとともに,多くは進行性で治療にも抵抗性であり,臨床上治療に難渋する疾患の1つである.そこで,関節症性乾癬における診断,治療方針および生物学的製剤の治療について概説した.関節症性乾癬の診断にはCASPAR分類があるが実際には種々の検査により総合的に診断する.皮疹と同時に関節症状が発症する症例は30%,皮疹が先行する症例は67%である.治療は,皮疹の治療と関節症状の治療を行う.関節症状は早期からの生物学的製剤治療を検討する.使用に際しては,日本皮膚科学会「乾癬におけるTNFα阻害薬の使用指針及び安全対策マニュアル」を参照し,種々の検査,治療を行う.
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