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特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011
4.皮膚疾患治療のポイント
天疱瘡の新しい病勢評価法PDAI(Pemphigus Disease Area Index)と治療
Managing pemphigus with PDAI(Pemphigus Disease Area Index),a new measure for disease activity in pemphigus
谷川 瑛子
1
Akiko TANIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Keio University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
天疱瘡
,
病勢評価
,
重症度判定
,
PDAI
,
ELISA法
Keyword:
天疱瘡
,
病勢評価
,
重症度判定
,
PDAI
,
ELISA法
pp.110-113
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102904
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要約 天疱瘡は表皮細胞間接着構造デスモゾームの接着分子であるデスモグレインに対する自己抗体を病因とする自己免疫水疱症である.天疱瘡の診断法は臨床症状,病理組織所見,蛍光抗体直接法・間接法からELISA,免疫ブロット法まで,時代とともに確立してきた.一方,天疱瘡の治療はステロイド内服を基本としているが,難治例では血漿交換,大量免疫グロブリン静注療法(大量IVIG),免疫抑制剤の併用など多岐にわたる.天疱瘡の病勢評価から治療法の選択まで,従来統一した指標がなく,エキスパートの経験に基づいて行われてきた.生物製剤などの新しい治療が導入されつつある治療現場では,病勢を客観的に評価する指標とそれに基づく治療効果判定が求められている.本稿では国際的に使用されている天疱瘡病勢判定基準と本邦でこれから使用する重症度判定基準PDAI(日本語版)を紹介し,天疱瘡治療における位置づけについて概説する.
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