Japanese
English
特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011
4.皮膚疾患治療のポイント
掌蹠多汗症に塩化アルミニウムのODT(密封療法)が効く
A effective therapy for primary focal hyperhidrosis:Occlusive dressing therapy by topical aluminum chroride hexahydrate(ACH)
藤本(田中) 智子
1
,
横関 博雄
1
Tomoko FUJIMOTO(TANAKA)
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
1東京医科歯科大学皮膚科
1Department of Dermatology,Tokyo Medical and Dental University,Tokyo,Japan
キーワード:
掌蹠多汗症
,
塩化アルミニウム
,
ボツリヌス毒素製剤
,
ODT
,
QOL
Keyword:
掌蹠多汗症
,
塩化アルミニウム
,
ボツリヌス毒素製剤
,
ODT
,
QOL
pp.104-109
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102903
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 塩化アルミニウム水溶液は,古くから多汗症の外用療法として広く用いられ院内製剤として普及している製剤であり,原発性局所多汗症診療ガイドライン作成時に治療方法の第一選択となっている.しかし,発汗量が中等症以上の掌蹠多汗症には,塩化アルミニウムの単純外用のみでは改善が乏しい.そこで,発汗量が1mg/cm2/分以上の重症手掌多汗症患者53例を対象とした20%塩化アルミニウム溶液のODT(occlusive dressing therapy,密封療法)治療群と,同様に重症と診断された13例を対象としたA型ボツリヌス毒素製剤(BOTOX®)投与群の,1か月での治療前後を検討したところ,ODT療法群はボツリヌス毒素製剤投与群と同様に1か月後,発汗量の有意な低下を認め,有効な治療法であると考えられる.副作用として主に認めたものは,外用薬による刺激皮膚炎であった.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.