連載 Clinical Exercise・42
Q考えられる疾患は何か?
塩原 哲夫
1
1杏林大学医学部皮膚科
pp.103-104
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102820
- 有料閲覧
- 文献概要
症例
患 者:30歳,女性
主 訴:顔面,軀幹,上肢の皮疹
既往歴:1年半前,市販の外用薬により,胸部に皮疹を認めたが,ステロイド軟膏により約10日間で消退した.小児期よりしばしば扁桃炎を繰り返していた.
家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:初診の2週間程前から咽頭痛があり,総合感冒薬を2日間内服し軽快した.その後,初診の1週間前に子供の手に湿疹を認めたため,市販薬を外用し添い寝した.その翌日より,上眼瞼,頸部に紅斑が出現したため,近医皮膚科を受診し,ステロイドと非ステロイド薬の混合薬の外用を処方されたが,悪化したため受診した.
現 症:40℃の発熱に加え,顔面,両上肢,軀幹にびまん性潮紅がみられ,顔面,上肢では紅斑上に粟粒大の膿疱が多発していた.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.