連載 Clinical Exercise・202
Q考えられる疾患は何か?
藤尾 由美
1
1平塚市民病院皮膚科
pp.459-460
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207331
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■症 例■
患 者:43歳,男性
主 訴:右下顎部の皮疹
既往歴:アトピー性皮膚炎
家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:初診1か月前より右下顎部に軽度の圧痛を伴う‘にきび’様の皮疹が出現した.近医にてセフジニル,バシトラシン・フラジオマイシン硫酸塩軟膏等にて加療されたが,改善なく当科を紹介され受診した.
現 症:右頰から下顎部の須毛部に軽度の圧痛を伴う手掌大の境界不明瞭な紅色局面を認め,滲出性痂皮,凝血塊と多数の毛孔一致性の膿栓や膿疱を伴っていた(図1a,b).病変部の須毛は大部分脱毛して疎になっており,局面の辺縁に残った毛も容易に抜毛された.また紅色局面とはやや離れた右頸部(図1a矢印)と下顎部正中(図1b矢印)に爪甲大の結節状病変を認めた.
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