Japanese
English
症例報告
Tumoral calcinosisの1例
A case of tumoral calcinosis
太田 智秋
1
,
石井 崇子
1
,
武井 美保子
2
Chiaki OHDA
1
,
Takako ISHII
1
,
Mihoko TAKEI
2
1市立泉佐野病院皮膚科
2武井皮膚科医院
1Department of Dermatology, Izumisano Municipal Hospital
2Takei Dermatologic Office
キーワード:
石灰沈着症
,
tumoral calcinosis
Keyword:
石灰沈着症
,
tumoral calcinosis
pp.372-374
発行日 1996年4月1日
Published Date 1996/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901828
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21歳,男性の右臀部に発生したtumoral calcinosisの1例を報告した.病変は1.3×1.1cm大の皮下腫瘤で,楕円形に膨隆し,表面は紅褐色調の中に半米粒大ほどの黄色部が2,3透見される.カルシウム,リン代謝に異常なく,その他の検査所見にも異常は特にみられない.組織学的には,真皮上層から皮下脂肪層にかけて,大小の石灰沈着巣を認め,線維芽細胞様細胞の増生とともに,一部においては異物型多核巨細胞を含めた組織球の反応性増殖を認めたが,リンパ球の浸潤はみられない.特殊染色ならびに免疫組織化学的検索にて,肥満細胞の集積や,先行する表皮嚢腫あるいは汗管嚢腫を示唆する所見はなく,特発性の皮膚石灰沈着症と考えた.
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